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インプラントはどのくらいもちますか?

インプラントはどのくらいもちますか? インプラントは正しくケアをすれば、 10年以上使えることが多い 治療法です。 研究では、 10年後に9割以上のインプラントが問題なく機能している と報告されています。 さらに、毎日の歯みがきや歯科医院での定期検診を続けることで、 20年以上使える方も多くいらっしゃいます。 長持ちさせるために大切なこと 毎日の丁寧な歯みがき 糸ようじや歯間ブラシの使用 3〜6か月ごとの定期検診とプロによるクリーニング 喫煙・糖尿病・歯周病のある方は特に注意が必要です ご理解ください インプラント自体は人工物なので虫歯にはなりませんが、 周囲の歯ぐきや骨が炎症を起こす(インプラント周囲炎)と、早くダメになってしまうことがあります。 そのため、「一生もちます」とは限らない ことをご理解ください。 ただし、きちんとケアを続ければ、 長期にわたって自分の歯のように快適に使えます。 根拠/詳細 厚生労働省(e-ヘルスネット) 「インプラントは正しい手入れを行うことで10年以上機能することが多い」とされています【厚労省 e-ヘルスネット】。 日本口腔インプラント学会 長期経過の研究では、**10年後の生存率は約90〜95%**と報告されています。 喫煙、糖尿病、歯周病の既往があるとリスクが高くなることも周知されています【日本口腔インプラント学会】 まとめ 5年生存率:約95〜97% 10年生存率:約90%前後 20年でも90%以上維持する報告もある ただし 周囲炎や生活習慣(喫煙・糖尿病)で大きく影響を受ける   インプラント長期生存率に関する論文 Pjetursson BE, Thoma D, Jung R, Zwahlen M, Zembic A. A systematic review of the survival and complication rates of implant-supported fixed dental prostheses (FDPs) after a mean observation period of at least 5 years. Clin Oral Implants Res. 2012 Oct;23 Suppl 6:22–38. 👉 5年以上経過したインプラント支持補綴の生存率は 約95% 。 Jung...

【インプラント、ブリッジ、入れ歯】あなたに最適なのは?3つの治療法を徹底比較

【インプラント、ブリッジ、入れ歯】あなたに最適なのは?3つの治療法を徹底比較 歯を失ってしまったとき、どのような治療法があるかご存知でしょうか? 「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯(義歯)」が、代表的な3つの選択肢です。それぞれにメリット・デメリットがあり、どれがご自身に合っているか判断するのは難しいかもしれません。 この記事では、歯科医師の視点から3つの治療法を分かりやすく比較し、それぞれの特徴と選び方のポイントを解説します。 1. 自分の歯のような噛み心地!【インプラント】 インプラントは、失った歯の代わりに人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。まるで自分の歯が蘇ったかのような自然な噛み心地と見た目が最大の魅力です。 インプラントの主なメリット 天然の歯に近い噛む力 顎の骨にしっかりと固定されるため、食事の際に天然の歯とほとんど変わらない力で噛むことができます。固いものが苦手だった方も、以前のように食事を楽しめるようになります。 周りの歯に優しい ブリッジのように健康な歯を削る必要がないため、周囲の健全な歯を守ることができます。これは、お口全体の健康を長期的に保つ上で非常に重要です。 顎の骨を健康に保つ 噛む力が顎の骨に伝わることで、骨が痩せていくのを防ぐ効果が期待できます。これは、入れ歯やブリッジでは得られない、インプラントならではの大きな利点です。 インプラントの注意点 外科手術が必要であり、治療期間が比較的長いこと、そして保険適用外のため費用が高額になることが挙げられます。 2. 短期間で歯を補う【ブリッジ】 ブリッジは、失った歯の両隣にある歯を削り、橋渡しをするように人工の歯を被せる治療法です。固定式のため、入れ歯のような違和感が少ないのが特徴です。 ブリッジの主なメリット 短期間で治療が完了 インプラントよりも治療期間が短く、通常は数週間から1ヶ月程度で歯の機能を回復できます。 固定式で安定 歯にセメントでしっかりと固定するため、取り外しの手間がなく、安定した噛み心地が得られます。 保険適用が可能 症例によっては保険が適用されるため、費用を抑えることができます。 ブリッジの注意点 支えとなる健康な歯を大きく削る必要があり、その歯に負担がかかります。また、歯と歯の間に汚れがたまりやすく、丁寧な清掃が必要です。 3. 手軽に...

歯周病は「静かなる殺人者」? 放置すると怖い3つの理由

歯周病は「静かなる殺人者」? 放置すると怖い3つの理由 「歯周病」と聞くと、歯ぐきの病気でしょ?と思われるかもしれません。しかし、歯周病は単に口の中だけの問題ではなく、私たちの全身の健康を脅かす「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれています。 なぜ歯周病はそれほどまでに怖いと言われるのでしょうか?今回はその理由を3つのポイントに絞って解説します。 1. 歯を失う最大の原因は虫歯ではなく歯周病 「歯が悪くなる」と聞くと、まず虫歯を想像する方が多いかもしれません。しかし、実は日本人が歯を失う原因の 第一位は歯周病 なのです。 歯周病は、歯ぐきの炎症から始まり、やがて歯を支えている**歯槽骨(しそうこつ)**を少しずつ溶かしていきます。初期の段階では痛みなどの自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに病気が進行し、歯がグラグラになって最終的には抜け落ちてしまいます。 痛みがないからと放置していると、気づいた時には複数の歯が手遅れになってしまうことも少なくありません。 2. 口の中だけでなく、全身の健康に悪影響を及ぼす 歯周病は、口の中にいる細菌が原因で引き起こされる炎症性の病気です。この歯周病菌や、炎症によって生じた有害な物質が歯ぐきの血管から血液中に入り込むと、全身に運ばれ、さまざまな病気のリスクを高めると言われています。 特に、医学的なエビデンスや学会のガイドラインでも関連性が指摘されている主な病気は以下の通りです。 糖尿病 : 歯周病は糖尿病の合併症の一つであり、相互に悪影響を及ぼします。歯周病を治療することで血糖コントロールが改善されるケースも報告されています。 心血管疾患 : 歯周病菌が血中のコレステロールの蓄積を促し、動脈硬化を進行させることで、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高める可能性があります。 誤嚥性肺炎 : 高齢者の場合、口の中の歯周病菌が唾液と共に誤って気管に入り込むことで、肺炎を引き起こす原因となることがあります。 早産・低体重児出産 : 妊婦さんが重度の歯周病にかかると、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼし、早産や低体重児出産のリスクが高まることが知られています。 3. 初期には自覚症状がほとんどない 歯周病が「サイレントキラー」と呼ばれる最大の理由は、 自覚症状が出にくい ことにあります。 歯ぐきの腫れや出血があっても、「疲れているからだろう」...