歯周病は「静かなる殺人者」? 放置すると怖い3つの理由
歯周病は「静かなる殺人者」? 放置すると怖い3つの理由
「歯周病」と聞くと、歯ぐきの病気でしょ?と思われるかもしれません。しかし、歯周病は単に口の中だけの問題ではなく、私たちの全身の健康を脅かす「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれています。
なぜ歯周病はそれほどまでに怖いと言われるのでしょうか?今回はその理由を3つのポイントに絞って解説します。
1. 歯を失う最大の原因は虫歯ではなく歯周病
「歯が悪くなる」と聞くと、まず虫歯を想像する方が多いかもしれません。しかし、実は日本人が歯を失う原因の第一位は歯周病なのです。
歯周病は、歯ぐきの炎症から始まり、やがて歯を支えている**歯槽骨(しそうこつ)**を少しずつ溶かしていきます。初期の段階では痛みなどの自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに病気が進行し、歯がグラグラになって最終的には抜け落ちてしまいます。
痛みがないからと放置していると、気づいた時には複数の歯が手遅れになってしまうことも少なくありません。
2. 口の中だけでなく、全身の健康に悪影響を及ぼす
歯周病は、口の中にいる細菌が原因で引き起こされる炎症性の病気です。この歯周病菌や、炎症によって生じた有害な物質が歯ぐきの血管から血液中に入り込むと、全身に運ばれ、さまざまな病気のリスクを高めると言われています。
特に、医学的なエビデンスや学会のガイドラインでも関連性が指摘されている主な病気は以下の通りです。
糖尿病: 歯周病は糖尿病の合併症の一つであり、相互に悪影響を及ぼします。歯周病を治療することで血糖コントロールが改善されるケースも報告されています。
心血管疾患: 歯周病菌が血中のコレステロールの蓄積を促し、動脈硬化を進行させることで、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高める可能性があります。
誤嚥性肺炎: 高齢者の場合、口の中の歯周病菌が唾液と共に誤って気管に入り込むことで、肺炎を引き起こす原因となることがあります。
早産・低体重児出産: 妊婦さんが重度の歯周病にかかると、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼし、早産や低体重児出産のリスクが高まることが知られています。
3. 初期には自覚症状がほとんどない
歯周病が「サイレントキラー」と呼ばれる最大の理由は、自覚症状が出にくいことにあります。
歯ぐきの腫れや出血があっても、「疲れているからだろう」と安易に考えてしまう方がほとんどです。痛みを感じるようになるのは、すでに病気がかなり進行してしまった段階であることが多く、その時には歯科治療に多くの時間と費用がかかってしまいます。
歯周病を「怖くない病気」にするために
歯周病は怖い病気ですが、決して防げないものではありません。重要なのは、毎日の丁寧な歯磨きと、歯科医院での定期的な検診とクリーニングです。
歯科医師や歯科衛生士に定期的に診てもらうことで、自分では気づけない初期の歯周病を発見し、適切な処置を受けることができます。
研究学園歯科は定期的な検診をおこなっています。ぜひ歯科検診をうけましょう!!
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